hamura.css バージョン0.9.22が、ついに Netscape Navigator 6.0 のサポートを果たしたことをご報告します。
PB-100の宇宙では、ハイパーテキストでの PB-100 用プログラムの公開の際に遭遇する諸問題を解消するべく CSS ライブラリ hamura.css の開発を続けて来ました。
自身の開発した PB-100 用プログラム作品を世に問おうという志を持った皆様が、サポートブラウザの不一致で導入を諦める事が無いように、広範なブラウザとバージョンをサポートすべく心血を注いできました。このひとつのマイルストーンが Netscape 6 のサポートです。
バック、トゥ、2000年
さて Netscape とはどのようなブラウザなのでしょう?
Netscape Navigator 6のリリースは今から21年前、2000年の11月14日です。この4か月前、2000年7月17日にリリースされた Internet Exproler 5.5 が同時代のウェブブラウザです。
これ以前の Netscape 4系は一世を風靡するも、様々な独自機能を備えて登場した IE4 にブラウアシェアを奪われたのでした。Netscape 4のコードをベースにした5の開発を断念した後に、一から書き上げられた Gecko エンジンを採用して Netscape は巻き返しを図ります。という時代背景のブラウザバージョンになります。
結局 Netscape はバージョン9(Gecko 1.8.1)までリリースして2008年3月に開発とサポートが終了します。しかし Gecko エンジンは現在も開発が続いていて Firefox をはじめとしたウェブブラウザが搭載しています。
最新の Firefox はバージョン99、Gecko エンジンのバージョンも同じく99です。一方の Netscape 6の Gecko エンジンのバージョンは0.6になります。
ということで僕はバージョン99と0.6の Gecko エンジンを行き来しつつこの記事を書いています。
アーリーGeckoエンジンの各バージョンへの対応
さて、現在のウェブブラウザと基本的閲覧機能の実装状況で遜色があまり無い、と僕が考えている Firefox 3.5(Gecko 1.9.1) から、遡っていって、Firefox 1.0(Gecko 1.7)、更に遡って Netscape 7.1(Gecko 1.4)。更にさらに下って Gecko 0.6 まで遡るのは、長い長ぁい道のりでした。
Windows OS と足並みを揃えてメジャーバージョンアップする IE とは異なり、Gecko は小刻みに CSS などの挙動が変わっていって苦労させられました。原因不明のブラウザクラッシュに悩まされつつ、一つ一つ回避方法を、だいたい勘で調べていったのでした。
この作業を経て、21年前にリリースされたウェブブラウザが hamura.css をレンダリング出来る、それだけの能力を備えていたことが分かりました。あぁ、21年前に hamura.css が存在していたらどれ程素晴らしかったでしょう?
これは理屈上は可能ですが、実際には hamura.css は現代の知見とツールを使って開発されています。21年前に存在していることは残念ながらありません。
次のPB-100の宇宙の更新では Netscape 6で快適に閲覧できるようになっているでしょう。その際は Javascript を有効にしてご覧ください。いやぁ~、ウェブブラウザって本当に面白いですね。それでは、さよなら、さよなら。さよなら!